これは2012年2月大連在住時代の出来事です。安徽省の南部にあります当時は観光地化されていなかった査済古鎮という小さな村へ行ってまいりました。

安徽省は経済発展著しい華東エリアの中でも比較的田舎でのんびりした雰囲気のエリアです。著名観光地は世界遺産の黄山や同じく世界文化遺産の宏村などでございます。査済古鎮も黄山から北上した場所にありますので黄山周辺が割と中世から今に至る安徽省の文化の元になっている感じです。また、この近辺の村々では美しい徽州建築を見ることができます。
安徽省出身の有名人と言えば日清戦争にも関わり清朝の重要人物でもあった李鴻章や元中国国家主席の胡錦涛などです。食べ物と言えば黄山近辺でよく見かける臭鳜魚という淡水魚を少し発行させた臭いの強めのが有名です。
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査済古鎮は少し交通が不便な場所にありますので、まず安徽省の省都である合肥から長距離バスで涇県まで3時間ほどかけて向かいます。そこでミニバスに乗り換え村の門まで1時間ほどで行きます。合計約280キロのショートトリップ。乗り換えで立ち寄った涇県宣城は中々田舎なのでちょっとボロい小さなバスターミナルでした。(2022年現在は高速鉄道が出ているので合肥から1時間半ほどで行けるかと思います)

査済古鎮1300年前から存在している長い歴史を持っており、日本でも有名な李白が訪れた際に感銘を受け詩を残していることでも有名ですが、観光地としては2012年時点では割とマイナーで静かに過ごすことができる美しい村でした。人口は約3000人ほどいるとのことですが実際にはもう少し少ない気もします。
またなぜ「査済」と名がついているのかと言うと諸説あるようですが超ざっくり簡単に言うと査さんという人が作ったからとか何だとか(現地で聞いた話なので正確かどうかは不明です)。ただし、中国の多くの村は現地人の名字から取っていることは多いです。

僕から見た徽州建築の特徴をあげるとすれば外壁に白いレンガを使用して屋根の両端が上に少し上がったような形になっているというのがあります。統一感があり周辺の森林や河川や田畑とのコントラストが非常に美しいと感じます。

三連休でしたが一部美術学生が写生しに来ているくらいで他の観光客は特に見当たりませんでした。元々観光地化しようとしている感じではなくネット広告なども出していないためだと思われます。

観光インフラも整っておらず、レストランや宿なのど施設も極僅かでした。なので僕も農家の納屋を改造したような簡易宿泊施設に泊まってました。宿泊所の横に住んでいるおばさんが路上で色々炒め物を作っていたので少しお金を渡して僕の分も作ってもらいましたが、これが予想外に絶品でした。どう見ても適当に炒めて適当に調味料を入れているのですがなぜか極上品。これが本当の料理上手です。

これを書いている2022年には既に有名になってしまい観光地化も進んでしまっているようです。村人が豊かになるのは良いことだとは思いますが元々あったものがリノベーションされすぎてしまうと全国どこの村へ行っても同じような感じになってしまうんですよね。良し悪しですね。
今回のお話はここまで。
次回は中華民国の首都であった大都会南京です。
ではでは!