前回記事の続きです!簡単に言うとマーケティングや販売手法のイノベーションが得意な中国と製品そのもののイノベーションが得意な日本という話でした。
さて、ビジネスを進めていくのに重要なポイントとしては自社がどのステージで戦うのか?戦場はどうなっているのか?というのもビジネスや営業活動を成功させる一つの要素ではないでしょうか?
目次:
営業部長の仕事とは?
マーケティングは乱暴な例えですが軍事組織に例えるのであれば攪乱部隊であったり絨毯爆撃部隊であったりハイテク部隊であったり長距離ミサイル部隊といったイメージで営業部隊は銃を持って現地を制圧しに行く陸軍部隊や歩兵のイメージで敵国を制圧するにはやはり陸軍歩兵部隊が最重要になってきます。
当然商材やサービス内容によりますがビジネスの世界でも同じくでコストはかかるものの収益を一番手っ取り早く上げることができ市場をガッチリ抑えることができるのが営業部隊です。
営業部長は売り上げを伸ばす任務の為にやっておくべきなのは・・・・
分析と決断です。
- どこの市場(戦場)で戦うのか?
- その市場(戦場)の性質はどうか?
- そこで誰がどのように戦っているのか?
- ボスキャラと雑魚キャラはだれか?
- そこの市場(戦場)にどれだけの資源を投入するのか?
日本の中小製造業を見ていると営業部が社内で蔑ろにされていたり商品を一番知っているベテランという理由で部長課長になっていたりとで何となく既存顧客維持に走っているだけでいざ新規開拓が必要となった時に何をしていいのかわからなくなりチームごと混乱しているケースを筆者は何度も見てきました。。。。。
今筆者は営業顧問として数社受け持っているのですが最初にマネージャー達にする質問として、現在の戦況と戦場についてと何故御社の商品が売れるのか?がありますが、日系中小製造業のマネージャーでまともな答えを返してきた人は未だにいません。
ではなぜそうなったかについて推測をしてみると・・・
- そもそも商品と業務に詳しいという理由で部長になっているので管理職の仕事をそれほど理解していない。
- 今までルートセールスに注力していたため新規開拓をしようとしても何をしてよいのかわからない?
- そもそも必要性を感じていない?
- やり方が分からない?
色んな部長課長と話したところ大体こんな感じかなーと思います。
ザックリと戦場分析ができるツール
IT産業が比較的進んでいる中国では各企業のデータをとれるAPPや業界分析データを販売している会社があったりと大まかな市場分析であれば比較的自分で簡単にできてしまいます。
胡散臭いコンサルが日系企業から高額報酬を得てやっている内容に近いことが出来るので一旦業者を使う前にAPPの活用を検討してみましょう。
市場調査方法の手段
- 政府関係機関からデータを買う(現在はかなりの業界データが非公開になっています。)
- コンサル会社へ依頼する
- 企業データAPPをうまく使用する
中国で主流の企業データアプリ(中国語)
- 天眼查
- 企查查
- 启信宝
どれを使っても同じようなデータを取ることができますが筆者がおススメするのは天眼查と启信宝です。天眼查の回し者ではありませんが以前営業オンライン講座をやって時に詳しく紹介をしているのでこちらの動画をご覧ください。
天眼査の使用方法①
今回記事では分かりやすいようにブラウザ版を使って機能の紹介をしていければと思います。
https://www.tianyancha.com/
中国語オンリーのサイトなので日本語で解説していきます。
こちらがホーム画面。いろんな機能が並べられています。
- 赤枠:大きな検索カテゴリを選択(左から查公司(社名検索)查老板(社長名検索)查关系(株主関係、資本関係など)
- 緑枠:検索窓ーキーワード入力
- オレンジ枠:高級検索(詳細検索)、批量查询(一括検索)、天地地图(地図検索)、商标查询(商標検索)、天眼商机(入札情報など検索)
今回は戦場分析なので
①一定の区画内に
②どのくらいの
③どんなジャンルの
④企業がどのくらいあるか
この辺のリストアップをするのに従来であれば結構時間がかかってしまうこともあり面倒に感じることも多いかと思いますがこのAPPを使って一発でリストを作るまでやってしまいましょう。
上記「高級検索画面」に入っていきましょう。ここで色々絞り込みができます。各検索ボタンの日本語をまずはご覧ください。画面が長いので上半分。
こちらが下半分。
天眼査の使用方法②
広東省広州市の自動車業界に営業活動の計画を立てると仮定して・・・
上記画面から以下条件でリストを作ってみたいと思います。
- 業界>製造表>自動車業界全般
- 地区>広東省広州市全域
- 資本金>1000万(人民元)以上
- 設立期間>5年以上
- 会社の状態>正常運営
- 検索内容>社名、幹部メンバー、事業内容、商標、連絡先、経営範囲
- 資本金>人民元
- 組織>一般企業(有限責任企業)
- 組織形態>企業
- 社会保険購入人数>50人~10000人
- 融資上場>未選択
- 上場>非上場
かなり大きな組織に絞って検索してみます。画面上部に検索内容が表示されています。ヒットした企業は319社ですね!これほどの大きな自動車関連企業が319社もあるのは流石大都会広州。
今はAPP限定のようですがワンタッチでこれをExcelリストにすることもできます。
APP画面の検索結果右上の「导出数据」をクリックします。
受取先のメールアドレスを入力すれば5分後くらいにリストが送ってきます。
こちらが指定した情報が’乗っているリストです。
うまく活用して営業活動に生かしましょう!
APPを使用するメリット
ここまでいろいろ書いてしまうとなんだか本当に天眼査の営業マンになった気分になってしまいますがあくまで筆者が実際に使用している便利アプリを紹介しているまで。
何故このアプリを使用するかと言えば記事の冒頭でも述べているとおり簡単に作業を進められるという事が最大のメリット。
他には・・・・
- 素早く自分がいる戦場の情報を大まかに知ることができる
- 例えば・・・ライバル企業が何社あるのか?営業候補先が何社あるのか?=市場規模はどんな感じなのか?
- 営業対象先企業の資本関係や関連会社までも一発で調べられ横展開営業にもつなげられる
- 取引先の企業リスク(裁判情報など)も調べることができる
- 単純に営業リストとしても使用することができる(リスト作成時間を短縮)
中国は他にも色々便利なツールがあるのでこちらは機会を見て紹介していければと思います。中国で外国人が戦っていくのにはやはり自分が置かれた環境は知っておくのがベターです。
特に社会構造や企業の組織構造が複雑な中国では営業活動も中々道に迷いやすくなってしまい中々ン業績を上げにくくなってしまう傾向があり、そうなると従業員の離職につながったり雰囲気が悪化してしまったりと負のスパイラルに陥りかねません。
もちろん部長としての仕事はこれだけではありませんが少しでも役に立てていただければと思います。動画でかなり詳しい説明をしているので是非ご覧ください。
次回もちょっと実務の話で入札情報検索アプリについて紹介します!
堅い話が続いてしまいますが是非ご覧ください!
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